双極性障害 虎の巻

双極性障害を患った人間が綴る、双極性障害完治への過程や双極性障害とは何かを綴る闘病記

発症直前に起きていたこと(1)

さて、まずは双極性障害発症直前の様子について綴ってみようと思います。

これもとっても大事な部分です。双極性障害特有の症状のサインが眠っていたというやつです。

  

当時、私は会社勤めをしていました。

管理部門で働いていたのですが、実はその時すでに3社目の転職でして、

以前の2社は入ったもののどうも私には合わず、退職した苦い経験がありました。

 

今回は比較的順調な滑り出しで、会社もアットホームで人間関係も良好で、何の問題も無いように思えていました。

しかし!

ある日、事件は起きます(ちょっと大袈裟w)

 

実は、私は前の2社もそうだったのですが、入社して半年ほど経つとまず最初の限界の山が来て、「この会社はダメだ!私には合わない!もう辞める!」となってしまい、ただ半年で辞めるのはどうなのか?と思いとどまってその後も頑張ろうとするものの、結局1年後には限界を向かえてついに退職する、という流れがありました。

 

そして今回も、見事にその流れに乗り、半年経つ頃にはどうにも会社に行きたくなくなってきたのです。

 

ただ、

1社目は職種が合わず、2社目は人間関係に難あり、と理由がはっきりしていたのですが、今回ばかりはどうも理由がはっきりしません。

確かに、小さな不満はあります。でも、そんなのどこにいてもあるじゃないですか?

以前の会社のような明らかな不満(上司が合わない、パワハラ体質 etc…)があったわけではなく、ただどうしても我慢ができないというか、それまでのようにいい会社だと思えないというか・・・

なんなら、「社長が無能すぎる!!」と思ってました…(´Д`)

 

そう、実はここにすでに、双極性障害の兆候が現れていたのです・・・

 

 

どうして急に会社が嫌になったのか、まぁ小さなきっかけはあったと思います。

社員の会社への不満やら愚痴やらを聞くと、「ああ、みんな大変な思いしてるんだな。私何も知らずにのんきにいい会社だと思ってたけど、そうじゃないんだ。」とか思って、『皆のためにいい会社にしたい、私ができることはないだろうか?』と妙に正義感に燃えてる時もありました。

 

そんな不満の積み重ねで、「社長が無能だ!」になってしまうわけですが、

それにしても、もう転職3社目で、しかも毎回同じパターンで入社半年足らずで会社が嫌になり辞めたくなるって、アホなのか?と。

お前は今まで何を学習してきたのか?と。

毎回毎回同じ事するって、3回目ともなるといくら何でもおかしい。もはや私自身に欠陥があるに違いない

 

そう思うようになってました。

 

 

どうして会社が嫌なのか?なぜ同じ事ばかり繰り返すのか?私自身に問題があるとしたらこれは意志で直せる類のものじゃないってことか?

だとしたら、それは何?

 

・・・発達障害

 

今まで気にしたこともなかったけど、実はその可能性ってあるんじゃないか?

だって、そうじゃなきゃ3回も同じ事繰り返すなんてアホすぎる。

というか、そうじゃなきゃ説明がつかない!

 

ということで、私はついに精神科の門をたたくことにします。

 

これが現在の主治医との出会いです。

 

 

私はこれまで精神科やそれに類するところにかかったことはありませんでした。

精神科や心療内科というものにかかるほど自分が悪いと思ったこともなかったし、ですが今回はさすがに、今までは精神科にかかったことはなかったけれども今度こそちゃんと診てもらってはっきりさせたほうがいいと思いました。

 

初めて行った精神科では、今までの経緯を話しました。今の会社の話や以前の会社の話、更には家族関係まで。

そして、発達障害の可能性はありますか?と質問しました。

先生は私の話を丁寧に聞き取った後、「発達障害の可能性はないね~」と言いました。

 

無いのね~( ;∀;)

 

当てはまらない基準は、興味がちゃんと移り変わっている(発達障害だと一つのことに執着する。趣味が変わらない)。でも、確かに普通の人よりこだわりが強い部分はあるかもしれないから、せっかく今回発達障害という言葉を知ったわけだから、それを逆手にとって、『発達障害っぽく振舞って』みたら?

というアドバイスをいただきました。

そして、「また何かあったらいつでも来ていいよ~」というお言葉をいただき、帰ってきました。

 

とりあえず、私が変な理由は発達障害ではないということだけははっきりしました。

 

発達障害だと思っていたものがそうじゃなかったわけで、結局原因はわからないんだけど、でも今までずっと原因もわからずにもやもやして、「自分はおかしいんじゃないか?人とは違うんじゃないか?」と思い悩んでいたものが、『おかしくない』というお墨付きをもらえたことで、私の心は晴れやかになりました。

 

それをきっかけに、仕事にもまた身が入るようになりました。

社長のことも以前ほど嫌いじゃなくなりました(笑)

 

 

それからしばらくは落ち着いた日々が続いていくのですが、それから数か月が経った時、ついに病気の発症の引き金になる大きな出来事が待っていたのです。

 

 

ここまでで一旦まとめてみようと思います。

双極性障害の発症する直前に見られた兆候は、

  • 会社に行きたくない(会社が嫌い)
  • 特定の人がものすごく嫌いになる
  • 妙な正義感があって会社を変革してやろうと思う
  • 社長が無能だと思う
  • 発達障害を疑いたくなるくらい普段とは違った状態
  • でも発達障害じゃない

このあたり、覚えておいてください。

多分また出てきます(汗)

 

特に社長が無能とか妙な正義感で会社を変えてやろう!みたいな無敵スター状態は、

かなり躁状態に近いです(;´Д`)

 

でも、まだここでは発症する直前で抑えられていたのでよかったのですが、

これからいよいよ双極性障害を発症する決定的な状態に陥っていきます。

 

この続きは次回。