双極性障害 虎の巻

双極性障害を患った人間が綴る、双極性障害完治への過程や双極性障害とは何かを綴る闘病記

寛解後、前の会社に挨拶しに行ってきた話。

またすっかり更新をサボっていたこのブログですが、久々にあれこれ思うところがありまして、つらつらと書いてみようと思います。

 

まずその前に、2か月ちょっと前に、前の会社(発症時に勤めていた会社)に挨拶をしに行ってきた話をしたいと思います。

 

 

すっかり体調も安定し、主治医の先生からも「寛解と言っていいんじゃないか」というお言葉をいただき、日常生活を送る上では何の心配もいらなくなっていました。

薬は飲み続けていますし通院も続けていますが、それ以外はもう普通の人です。

今までなんとなく気後れして言えなかった「私は元気」という言葉も、自信を持って言ってもいいんじゃないか?と思い始めていました。

 

そして同時に、元気になったのだから今こそ実行したい!とかねてから思っていたことがありました。

それは、「前の会社に訪問すること」

 

なぜこれをやりたいと思っていたのか?というと、前の会社の方々には大変お世話になってとてもよくしてもらっていたのに、病気になったことで最後はきちんと挨拶もできずに辞めるしかなかったことがずっと心残りでした。

病気になってしまったのですから、周りの人から見たらいい職場じゃなかったんだろうと思われるかもしれませんが、決してそんなことはなく、人は皆さんいい人ばかりで温かく、今でもあの会社は良かったと思いますし、実際とてもよくしてもらいました。

私のような、会社勤めが長く続いた経験がないような人間を「うちならきっと大丈夫だよ」と拾ってくれたのが、前の会社でした。

そして実際、今までで一番長く勤めることが出来た会社でもありました。

 

ですから、退職せざるを得なくなった時もとても残念でしたし、会社側も「元気になったら戻っておいで」と言ってくれていたのです。

その言葉もあってか、きちんと元気になった暁には、「元気になりました」とご報告をしたいと、前々から思っていたのでした。

 

それと、ご挨拶しに行きたいと思っていた最大の理由ですが、

実は私が退職すると同時期に、先代の社長が亡くなられてしまったのです。

 

突然のことで、社員全員とても動揺しましたし、実際とても大変だったようです。

それなのに、私はそんなときでも何もできず、ただただ自分が惨めでした。

そして何より、私を拾ってくれたのが先代の社長でしたので、何の恩返しもできないまま会社を去ることしかできなくて、葬儀に出席することもできない、そんな自分が惨めで堪らなかったです。

 

 

月日は流れて、あれからちょうど2年が経とうとしていました。

ちょうど三回忌の時期です。

私はすっかり元気になりました。このことをご報告するなら今しかない!そう思ったのです。

 

 

早速主治医に相談しました。

ですが、案の定、即却下!!

 

先生の言うには、

「発症場所というだけで非常にリスクが高い。会社の敷地内や駐車場に到着しただけで具合が悪くなってしまう人もいる。会社以外の場所で会社の人と会うなら全然問題ないけど、会社に行くのはお勧めしない。毒ガスが充満している中に自ら飛び込んでいくようなもの。」

というなかなか過激な言葉で諭されました(´;ω;`)

 

 

ですが、諦めの悪い私は、今回ばかりは譲れない!と強行突破することにします。

実は今回、会社に訪問する理由がもう一つありました。

それは、私の親戚の子を会社に連れていく約束をしてしまったのです(^^;)

前の会社はちょっと特殊な会社でして、専門業者が県内にもあまりない業種だったのですが、そのレアな専攻を私の親戚の子が大学で勉強しており、ぜひアルバイトさせてほしい、ということだったのです。

 

ちょうど、会社に訪問するタイミングを見計らっていた私には渡りに船でもありました。これで会社に行く口実が出来たのですから。

早速会社に手紙を出し、元気になったこと、先代社長の三回忌に合わせて訪問したいこと、またその時親戚の子を連れていきたいことを書いて、返事を待ちました。

そして1週間後、ぜひ遊びに来てください、というお返事を貰えたのです!

 

ここまで来て行かないなんて有り得ない。何が何でも行くしかない!と覚悟を決めて、先生ごめんなさい!と思いながら会社に行くことにしました。

もし、体調に異変を感じたら、親戚の子だけ置いて私は一旦退散しよう。とか、何かあった場合のシミュレーションもしっかりしてから行きました。

 

 

訪問当日、会社が近づいてくるととても緊張してきました。

会社に着くと、まず自分の体調の変化を確認しましたが、異常はありません。

そして、社内に入ると、そこには懐かしい面々がいらっしゃいました。もうそれだけで泣きそうになりました。よく来たね、と言ってもらい、「あぁやっとここに来ることが出来た」と感慨深いものがありました。

そのあと、親戚の子を社内案内してくれて、一通りの見学を終えた後は、お菓子まで出していただいて、昔話に花を咲かせることが出来ました。

気づけば3時間近く、すっかり長居をしてしまいました。

 

 

そして結果はというと、私の体は全く問題ありませんでした。

「毒ガスの中に突っ込んでいくようなもの」と言われていたけれど、毒ガスは充満していなかったのか、それとも毒ガスにもびくともしない体になったのか。

いずれにせよ、私は無傷で帰ってくることができました。

 

 

後日、このことを診察で報告すると、先生はのけぞっていましたが(^^;)

短時間だから(実際は短時間じゃない笑)良かったようなものの、本当に体調悪くならなかったのが奇跡で、相当な無茶したんだよ?と諭されました。

先生ごめんなさいm(_ _)m

 

 

でも、たとえ無茶をしてでも先生の言うことに背いてでも、今回だけはどうしても行きたかったので、その点は後悔していません。

むしろ、そのくらいの覚悟があったからこそ、体調も問題なく、毒ガスにも勝つことが出来たのかもしれません。

 

 

ですが、今回のことはあくまで結果がよかったから良いものの、一歩間違えばまた体調不良に陥っていた可能性もあります。

本当に一か八かの大博打でしたので、皆さんには決してお勧めしません。

絶対にマネしないでください(^^;)

 

 

とはいえ、これで私の心残りも無くなりスッキリしましたので、あとは就職活動を頑張るだけ!

次は就職活動の様子などを綴っていきたいと思います。