双極性障害 虎の巻

双極性障害を患った人間が綴る、双極性障害完治への過程や双極性障害とは何かを綴る闘病記

回復期(後期)の症状とどのように過ごしていたか。安定を手に入れるまで。

さて、今回は回復期(中期)の激しい鬱から躁を経て、その後の経過について綴っていこうと思います。

後期は約半年間と位置付けています。その半年間について、経過を書いていきます。

 

 

激しい躁状態になった私は、お買い物中毒状態になってしまったのですが、まだどうにか数万単位に抑えられていたため、理性もギリギリ働いていました。

その時に、それまで飲んでいたラモトリギンに加えて飲み始めたのがアリピプラゾールです。

この薬については、また次の機会に詳しく説明します。

とにかく、このアリピプラゾールを飲み始めてから、それまでのような激しい躁状態はだんだんと落ち着いてきて、お買い物中毒状態も少しずつ収まっていきました。

薬との相性がよかったんだと思います。

 

この薬を飲み始めて最初のうちは量を多めに飲んでいたのですが、副作用なのか便秘が激しくて、それには悩まされました。補助として酸化マグネシウムも飲んでいました。

しかし、気分が落ち着いてきて、薬の量もだんだんと減らしていったことで、その症状も落ち着いていきました。

 

 

気分が落ち着いてきてからの私は、すっかり穏やかな日常を取り戻していきました。

過剰に興奮するわけでも、はしゃぐわけでも、怒りに任せて暴言を吐くわけでも、知人に当たり散らすわけでもなく、おとなしくなりました。

 

躁の時は、ハイテンションになっているというよりも怒っている(易怒性)ことが多いと言われています。

その人の躁状態を判断するには、最近怒りっぽくなったかどうかで判断しろと。

私も御多聞に漏れず、振り返れば躁の時はいつも誰かに対して怒り狂っていました。

職場の誰かに怒り、それにより雰囲気が悪くなったことは多々ありました。

こういったことの積み重ねが、双極症患者によくある転職回数の多さに繋がってくるわけですが。

 

とにかく、薬の効果で怒り狂うこともなくなったので、自分としてもとても気分よく過ごせるようになりました。

誰だって怒り狂いながら生活するのは嫌ですからね。

怒り狂うのは好きでやっているのではなく、病気の症状でやっているので、本人にも大変疲れるわけです。できればそんな状態でいたくはありません。

心が穏やかになり、以前の落ち着いていた頃のように、家事をのんびりとこなす日常が戻ってきました。

朝おきて、洗濯をして、掃除機をかける。そんな些細なことが心にゆとりがある状態でできるというだけで大きな進歩なのでした。

 

 

この頃、注意していたのは、興奮する材料をとにかく排除することでした。

気分が上がりすぎてしまいそうなこと、例えば何かのイベントに出向くとか、旅行に行く、県を跨ぐような遠出をする、などは細心の注意を払っていました。

そういったイベントにどうしても行きたいときは、行った日は若干テンションが上がって興奮するだろうことは織り込み済みで、それ以降の日をどう過ごすかに重点を置いていました。

 

イベントの翌日は、とにかく静養します。

やっても通常の家事のみ。それ以上は何もしません。

何か思いついてやり始めてのめり込んでしまうと、躁まっしぐらです。

そうならないために、自制して慎重に生活していました。

 

このような努力の結果、いい状態をキープすることができました。

躁が落ち着いてからの3カ月くらいは、ずっとこの状態でキープし続けていました。

 

 

ただし、一つだけ懸念材料がありました。

私の場合、月経の直前になるとホルモンバランスの乱れからか、急激に気分が落ち込み、「死にたい」といった気持ちが再燃してしまうことがありました。

当時の気分をグラフで表すとこうなります。

回復期(後期)の気分グラフ。概ね正常範囲内だが一時的な鬱あり。

鬱も躁も、正常範囲内に収まっているのが大概なのですが、月経の時だけ気分が落ち込んで、その数日だけは正常範囲を超えてうつ状態になってしまいます。

この状態が3カ月程度続きました。

 

 

なので、まだ完全に安定したとは言えず、主治医からも、安定したというお墨付きは得られていませんでした。

しかし、そうはいっても平時は正常範囲内で何の問題も無く生活できるまでに回復しました。

あと一歩です。

 

 

そこで、主治医の判断により、抗うつ薬を追加することとなりました。セルトラリンという薬です。

抗うつ薬双極性障害では飲んではダメな薬ですが、あくまで常時飲むのではなく一時的に、生理前5日間を狙い撃ちしてその間の気分の落ち込みを防ぐために飲む、という作戦を取りました。

 

 

これが効果てきめんでした。

ホルモンバランスが一番崩れやすい時期に、気分が落ち込まなくなりました。

抗うつ薬の気分を持ち上げる作用を、一時的に利用することで、このような効果が得られました。

おかげで、抗うつ薬を飲み始めてからは、本当に一度も気分が落ち込むことがなく、毎日を過ごせるようになりました。

毎日ずっと正常範囲内です。

 

 

とはいえ、この状態がずっとキープできなければ完全に安定したとは言えません。

ここからまた3カ月間、診察時にそれまでの経過を報告することで、ようやく医師からも症状が安定したというお墨付きをいただきました。

 

こんな日々が来るとは、鬱や躁が酷かった時期にはとても考えられなかったことでした。

しかし、諦めずに毎日病気と闘ってきたからこそ、この状態まで辿り着けたのだと

思います。

 

 

 

私は、双極性障害と診断されてから一貫して、治ることを諦めませんでした。

たくさんの双極性障害の本を読み、たくさんの双極性障害の情報をネットで収集しては読み漁りました。

非常にも、双極性障害の専門家が「この病気は治りません」と書いてあるものもありましたが、私はそんな言葉は一切信じませんでした。

 

「何が治らないだ、絶対治してやる。」

 

そう心に誓って、病気と闘ってきました。

 

 

そして、ようやく2年かかって、安定を手に入れることが出来ました。

ここまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。

去年の今頃は毎日死にたいと思いながら、ベッドで横になっていることしかできませんでした。

あの日々を思えば、今の生活は本当に夢のようです。

そして、あの日々には絶対に戻りたくはありません。

なので、私は絶対にあの日々に戻らないようにこれからも自分を律して生活していこうと思います。

 

 

双極症患者に多いのは、調子がいいともう治ったと思ってしまったりして、また奔放な生活を始めてしまう人がいることです。決して安定などしていないのに。

私にはそのような人たちが信じられません。

だって、死に物狂いで手に入れたものを、どうして手放そうと思うのでしょう?

誰だって辛い日々には戻りたくありません。

私は、酷い鬱も躁も両方経験しましたが、どちらの日々にも決して戻りたくはありません。

とくに鬱は全体に嫌です。絶対です。

あの日々に戻ることを考えたら、今の安定を手放そうなどとは決して思わないはずです。

そのためには、規則正しい生活が重要なのですが、それが出来ていない人が多い。

これは、双極性障害の本を読めば簡単に分かることです。書いてあるのですから。

 

 

ですが、それができない人もいるという現実が、この病気が治らないものだと思わせたり、そのように言われるゆえんだと思います。

しかし、私はそういった【常識】にも負けないように、これからの自分の身を守っていこうと思います。

私は完全に治る、治ってみせるのだと、強く心に思い描いて、毎日を生きていきます。

 

 

まだ、薬は飲み続けています。

主治医とも相談し、まだ服薬は続けたほうがいいという判断に落ち着きました。

ですが、私はいずれ薬も徐々に減らしていこうと思っています。そして、いつかは薬を完全に止めたいと思います。

 

薬を全く飲まない日々を手に入れられたら、それこそが本当に治ったと言えると思っています。

それまで、私はまだまだこの病気と闘い続けていくつもりです。

 

 

 

さて、ここまでが一連の私の闘病日記なのですが、振り返ると本当にいろんなことがあったなと、自分でもしみじみ思います。できる限り経過が分かるように書いてきたつもりですがいかがでしたか。

次回以降、最近の生活や、病気全般の知識について、綴っていこうと思います。