今回は双極性障害と診断されたらすぐにやったほうがいいことを書いていこうと思います。
まず、光療法です。
光療法というのは、日光や人工光を浴びて足りていない光を補う治療法のことを言います。
特に、鬱状態の時にやったほうがいい治療法です。
なぜかというと、うつ状態ではただでさえ起きられず寝てばかりになってしまうため、日光を浴びる時間が不足します。
日照不足はうつを誘発するというのは、「季節性のうつ病(冬季うつ病)」があることからも知られています。ヨーロッパで冬季うつ病が多いのも、緯度が高く冬はほとんど日が出ないことからも関連が明らかです。
日本でも、冬は日照時間が短くなり鬱傾向になりがちです。つまり、うつと日光に浴びる時間は関係しているということですね。
冬に限らず、うつ状態の時は、日光を浴びる時間が短くなります。
朝起きられず体内時計がリセットされないと、更に体内時計がずれることになり、悪循環に陥ります。
そういったことを防ぐためにも、朝起きてカーテンを開けて朝日を浴びることが有効なわけです。
日光は、浴びれば浴びるほどいいとされています。
浴びすぎて害になることはない(精神疾患の治療として)、と私の主治医も言っています。
朝浴びるのが一般的ですし、体内時計をリセットするために浴びたほうがいいですが、「うつ状態の時は朝起きられないです」
とか
「調子のいいときだけ浴びたり、朝以外のほかの時間帯に浴びるのはどうなのか?」
という疑問が出ると思います。
結論としては、とにかく量を浴びることで解消されるようです。
十分な光の量を確保すれば、いつ光を浴びるかは重要ではないことがわかります。冬季うつ病の予防・治療・対策等を考える上で、時刻に縛られずに光を浴びれば良いわけです。
日光を浴びることで、体内でビタミンDが生成されることも知られているように、日光を浴びることは体にはとっても大切なのです。
ですが、そうはいっても、うつ状態の時に体を起こすのは大変だし、まして太陽の光を浴びることなんてできない、という人もいると思います。
そこで、人工光を使う方法があります。
5000~10000ルクスの光を照射する器具を使って、目から光を取り込んで健康になろうという方法です。
イギリスなどでは一般的に行われている治療法です。
下のような器具を使って、その前に座り、目から光を取り込みます。
必ず、目からです。ただ眠ったまま浴びても効果は低いかと思います。
なぜかというと、目から光を入れることで、脳の中枢神経に伝わりメラトニンの分泌を抑制するからです。
高照度光療法とは – 体内時計、生体リズム: 光療法の総合サイト
また、目からといっても、ずっと光源を見続ける必要はありません。目の光の受容体は網膜の中心にだけ存在するのではなく、広く網膜全体に広がっています。そのため中心視野だけではなく周辺視野からの光も感じています。
ですので、目から光を取り入れて「視界」全体を明るくするという説明が適切かと思います。
光を目から取り込まないといけないと知らなかったので、当時の私は、ただ光が当たる場所で寝てました(^^; 意味なかったですね。
上記の情報を見て、「ああ!目から入れないといけなかったのか!」と知ってからは、必ず目を開けて(つまり眠らないで)、光を浴びるようになりました。
また、視界全体が明るくなれば良いので、どのような体勢で光を浴びても構いません。以下のように寝ながら浴びても効果を期待できます(こちらは、医療機関の導入例です)。
人工光の良いところは、時間と場所と天気を選ばないことです。
照射の量も調節できますし、天気の悪い日でも曇りや雨の日でも光を浴びることができます。
今のような梅雨の時期ですと日差しも期待できませんが、そんな時でも人工光ならいつでも室内で浴びることができますよね。
また、夏暑すぎてとても外に出れない、という時も、室内で手軽に光療法を行うことが出来ます。つまり、1年中いつでも光療法が行えるんです。
また、人工光ですから紫外線が入っていませんので、日焼けの心配もありません。そういったところも人工光の優れたところだと思います。
日本ではまだまだ広く知られていない冬季うつ病ですが、発症者の多いイギリスでは、こういった器具を使って医療機関で光療法を行っているそうです。
日本でも、精神科で導入事例が広がっているとのことです。
また、上記のような仕組みを取り入れた、家庭用の光療法の器具もあるようです。
それがこちら。
こちらも、太陽光を浴びる代わりに、人工光で光療法が家庭で手軽にできます。
また、こちらは家庭用なので、どこでも好きな場所で使用することができます。
食事をしながら、本を読みながら、はたまた寝たままでも使っている方もいらっしゃいます。
たとえば、冬季うつ病で朝起きることができない方の場合、ベッドの横に椅子を持ってきてその上にブライトライトME+を設置し、ブライトライトME+の方に横向きになって暫く光を浴びる方が多くおられます。
朝食時と重ねて光を浴びる場合は、食卓の上で自分の正面にブライトライトME+を置き、ご飯やおかず類をブライトライトME+の前に置いて食べます。そうすると、目線がご飯やおかずに行っても、至近距離で自然に光が目の中に入ります。
また、本を読みながら光を浴びる場合は、目線が本に向かって下向きで、ブライトライトME+の光が前方から来ると、目線と光が交差してしまって目に光が入りにくくなります。そのような場合、本を浮かせて前に出して持つようにすれば、目線と光が交差しにくくなり、目に光が入りやすくなります。
このように、「視界を十分明るくする」ことをしっかり守って頂ければ、光を浴びる姿勢は問いません。
朝食を取りながら、本を読みながらなど、何かをしながらでも使えるところがメリットですね。
これですと、1回20分程度から浴びることで効果を期待できるそうです。
たった1回20分、しかも何かをしながらで良ければ、苦労なく続けられそうですよね(^^)
朝食を取りながら一緒に光を浴びることで、その日1日を快適に過ごすことが期待できます。
朝の1回で足りないときは、夕方も浴びるなど、回数を増やすとより効果的だそうです。
冬季うつを例に出しましたが、もちろん1年中使えます。
私は自律神経が弱いのか、毎年冬よりも夏にうつを発症しています。
夏ですから燦燦と日が降り注いでいるのに、うつで外に出れません。せっかくの大量の光を浴びることも夏を楽しむこともできません。
そんな時でも、この器具があれば、家庭で手軽に光療法を行えます。
夏の太陽の日差しは紫外線が強いし、じりじりと焼けるような暑さですよね。たった20分でも、外に出ていろと言われたら熱中症など別の心配が出てきます(^^;
そういったことを考えれば、かえって人工光のほうが優れているともいえます。
紫外線による日焼けの心配もなく、1年中いつでも鬱を乗り越えることが出来ます(^^)
このような器具があれば、私のうつ期も少し早く終わったのかなと思ったりもしますが、当時はこのような器具があることを知らなかったので、ちょっと損したなと思ったものです。
寝ながらでも横に置いて光を浴びれるというところが、私としてはかなりお薦めポイントです。
鬱状態の時は本当に起きることが出来ませんので、寝たままで光を浴びれるというのはとても魅力的です。
以下の器具は医療機関でも導入実績のある本格派を家庭用に改良したものですので、信頼は抜群です。
これによってうつ期を短くできる、快適に過ごせるようになるのであれば、決して高い買い物ではないと思います。
むしろこれを使うことによって得られるメリットを考えれば、値段以上の価値があるのではないでしょうか。
もちろん、こういった器具はあれば便利ですが、そう簡単に買えるものでもないという方もいらっしゃると思います。その場合は、今まで説明したような方法で太陽光を目から取り込めば効果がありますのでやってみてください(^^)
私は、よく日当たりのいい窓際で、本を読みながら光療法を行っています。
また、「うつ期だけ光をたくさん浴びればよい」ということではなくて、冬季うつ病のメカニズムのように「光を浴びる量が低下すると鬱になる」と考えれば、調子のいい時も油断せずに常に光をたくさん浴びる習慣が必要ということです。
調子のいい時ほど外に出る、散歩をする、運動するなど、太陽光を浴びる習慣をつけるように意識して生活してみてください。
なにせ総量が大事ですので、「毎日外に出ることが無理だから意味がない」のではなく、例えば週に1回でも2回でもいいです。はじめは短時間でもいいので、光を目から取り込むことを意識してみましょう。
うつ病と光療法について説明したサイトのリンクを貼っておきますので、参考にしてみてください。